◦◑●リンパの流れ●◐◦

全身網の目のように広がっているリンパ管が集まり、フィルターの役割を果たしているリンパ管は、全身に600とも700ともあると言われる程たくさんあり、その1つ1つが身体を健康に導くために日々活動を続けています。

 

その中でも特に重要とされていて、リンパの流れを改善するのに欠かせないリンパ節がいくつかあります。

 

リンパドレナージュの施術の中で大切な事は、①順序 ②強さです。

 

リンパ節が詰まった状態ではいくらリンパ管にアプローチを行なっても流れは良くならないので、初めに行なうのはリンパ液が綺麗な状態で心臓に戻ってくる順序をさかのぼりながらリンパ節の流れを改善しておく事です。

 

つまり、リンパの流れを「起承転結」とすると、「結」から始める訳です。

 

出口を確保した状態でその出口に向けて、老廃物や疲労物質など流していかなければ流れようがないのです。

 

そして、アプローチしたいリンパ管の多くは皮膚のすぐ下にあるため、強さはごく優しく、手の重さ・重力で十分なのです。

 

その力加減で、「擦る」「圧す」を繰り返します。

 

リンパ液を流すという本来の目的には、通常のマッサージのように強く揉んだり、叩いたりする必要はなく、そのような施術は意味が無いと考えています。

 

 

① 鎖骨

 

体中を巡り最後に静脈と合流し心臓へ流れ込むのが鎖骨下にあるリンパ節で、全身にあるリンパ節の中でもっとも重要であり、この部分から始める事が鉄則です。

特に左側の鎖骨下には右腕以外のリンパ液が集まってくることから念入りに行なうと効果的です。

 

② 耳~首にかけて

 

鎖骨に流れ込む前にリンパ液が集まるポイントでもあり、顔のむくみやアゴのたるみが気になる方にも欠かせないリンパ節です。

 

③ 脇の下

 

首や鎖骨に近いリンパ節という事もあり、侵入したウイルスを攻撃する際に熱を発するため、体調不良時に熱を測る場所になっています。

 

④ お腹

 

腸の働きや婦人科系の働きにも影響を与えるだけでなく、自律神経バランスにも関与しているとされているため、ストレス過多で体調が思わしくない場合、多くの時間をかけ行なうと良い部分です。

 

⑤ 足の付け根

 

内臓機能低下や下半身のむくみ改善に欠かせない、鎖骨の次に大切な部分です。

 

その他、膝裏、足首、肘、手首、胸の周り、顎や顔周りなどたくさんのリンパ節があります。

 

リンパ液をうまく流すには心臓から遠い方から近い方へ、細いリンパ管から太いリンパ管に向かって擦り、その後詰まりを除いたリンパ節に流し込み、最終的に鎖骨下から静脈に戻すようなイメージで施術を行なうと、身体がすっきりと軽くなる感覚が味わえると思います。