昨今、ウォーキングを楽しまれる方が増えています。
身体の健康だけではなく、街中を颯爽と歩けば心身共に爽快な気持ちになり、リフレッシュにもつながるとの事でウォーキング人口は今後ますます増加していくことでしょう。
そんな状況の中、始めたものの足首や膝、股関節に腰と様々な痛みに見舞われる方が続出しているのも事実としてあります。
健康のために始めたのにも関わらず、健康を害してしまうようでは、まさに本末転倒です。
では、なぜこのような事になってしまうのでしょうか?
それは『歩き方』つまり歩く時の姿勢の悪さが原因の一つであるからだと考えています。
無意識のうちに、身体が身に着けてしまった歩き方の癖によるもので、ご自身ではほとんど気がつきません。
毎日365日行なっている歩行姿勢は、常に『普通』に『いつも通り』に繰り返されているためその悪癖に気付く事はまず不可能です。
当院がこの歩行姿勢に関心を抱くのは、歩く事は立つ事と同様に、人間が健康に過ごすための最も基礎的な行為であり、かつ重要であると考えているからなのです。
人は健康から離れれば離れる程、徐々に立てなくなり、歩けなくなり、寝たきりになり、ご自身の食事や排便でさえおぼつかなくなります。
ですから、身体が動く間に正しく歩く事を習得していただきたいのです。
習慣化された歩き方に意識を向け、バランスのとれた『歩き姿勢』に変化していくと、外反母趾をはじめとする足のトラブルや身体全体の痛みや疲労、冷えやむくみなどにも関係する血液や体液の循環システムにも良い影響が表れてきます。
バランスの悪い偏った癖のある歩き方や、何らかの原因により歪んだ身体の人の歩き方は見た目だけではなく足音でもよく分かります。
『ペタペタ』『パタパタ』『ドスドス』『ゴンゴン』
姿が見えなくても足音を聞くだけで誰の足音か分かるほど、歩き方には癖がありますし、良くない歩き方をされている方が非常に多いのです。
しかし本人にしてみれば、ずっとその歩き方で過ごしてきたため異常に気が付きません。
正しくしっかりと歩くには、関節の柔らかさと適切な筋力と足裏全体をバランス良く使い、体重移動をするためのいくつかのテクニックが必要です。
まず膝を伸ばし踵からしっかりと接地する。
足裏全体に体重を乗せながら徐々に親指方向に体重を移動させる。
それと同時に身体の重心を前方に移動させる。
足裏を後ろに見せるように踵を上げ、指先に体重を乗せながら指で地面を押すような感覚で地面から離していく。
そして、何よりも大切な事は今のご自身の歩き方を知るという事に尽きます。
『正しい歩き方でしっかりと歩く』
いつまでも健康で過ごすためのとても重要なポイントです。
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