健康に大切な『気』や『呼吸』について、野口整体の考え方は少々興味深いものがありますので、当院の向き合い方、取り組み方にも触れながら難解な説明ではなく、あくまでも分かり易い言葉で表現することに努めます。
『気』とは目に見えず、触れられず、形として理解しがたい存在であるため、気が合う、気後れ、気合、活気、元気、やる気、気使い、気配、気味が悪いなど言葉としては色々とありなんとなく意味も分かりますが、では『気』とは?となると適当な言葉が見当たりません。
身体の不調の原因に『気』が関係しているような『気』がする
『気』が上半身に上がってしまっている『気』がする
良くない『気』が体中にめぐっている『気』がする
つまりただ単に『感じる』という事なのです。
身体の波長や生命の流れに通ずる『気』を感覚として捉えるものですが、だからといって気功とはまた別のもので何か意図的に操ったり、一方的に『気』を注入して健康にしてみせるような考えではありません。
身体に手を当て『呼吸』に集中し『気』の協調を待ち、繊細な変化を感じながら部位を移動してください。
これは手から何かが出てそれが身体を治していくものでも、手をかざすだけで幸せになれるようなものでもありません。
感覚として理解するしか方法がないようなものですので、自身の体と心としっかりと向き合える状態になってから試していただきたいと考えています。
『気』を感じられるようになれば、例えば身体に風が通り抜けるような感覚や、掌の温かさが内臓に響いて固まっていた臓器が弛んでいくような感覚が感じられ、得も言われぬ解放感により 全身のリラックスに繋がっていくでしょう。
また『呼吸』を整え、心を安定させる事も可能です。
当院では、リラクゼーションマッサージの施術に組み込んでいますが、その他、心身のリラックスを目的とし、座って出来る3つの動きを指導しています。
1.両手でみぞおちを押さえて息を吐き、吸って身体を前に倒しながら体内の悪い気を全て吐き出すように吐く、を繰り返します。
心地良さが感じられ満足出来たら終えます。
2.身体を捻じって背骨を見るように縮んでいる上半身を弛めていきます。
息を吐きながら動かし捻じりきったら一気に脱力を行い元に戻す。
3.両手を肩より上に持ち上げ親指を握り身体を反らせてます。
奥歯を噛み締め首から背中に力を入れ、最後に一気に脱力します。
これらを何度か繰り返します。
息を吐き、吸う事に意識しながら身体の微妙な変化に集中する事が出来てくると、次に目を閉じその身体の変化をじっくりと味わう時間を作ります。
背骨で呼吸をするつもりで、自然にゆっくりと呼吸をします。
身体が勝手に動き出すようならその動きにまかせ、心地良さが感じられるまで静かに呼吸を繰り返します。
これら一連の動作を日々の生活に取り入れる事により、心身共に良い変化が現れてくるでしょう。
動きに困難さはありませんので、ポイントは『呼吸への集中』と身体の内側で起こる繊細な『変化への気付き』、そして『いかに継続させるか』が重要になってきます。
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