自律訓練法は『言語公式』という言葉を上手に使い、リラックス状態に導くものです。
いくつかの言葉を心の中で繰り返す事で、『言葉の内容を身体の感覚』として味わいます。
①背景公式~安静練習
「気持ちが落ち着いている」
②第一公式~重感練習
「両手両足が重たい」
③第二公式~温感練習
「両手両足が温かい」
④第三公式~心臓調整練習
「心臓が自然に規則正しく打っている」
⑤第四公式~呼吸調整練習
「自然に楽に呼吸している」
⑥第五公式~腹部温感練習
「お腹が温かい」
⑦第六公式~額部涼感練習
「額が気持ち良く涼しい」
これらの言葉を1つずつ積み重ねて練習をするのですが、①の背景公式は、自律訓練法の根幹ですので常に全体の基本とし、常に「気持ちが落ち着いている」から始め、その言葉の上に各公式を、例えば「両手両足が重たい」という言葉を重ねていくのです。
どんな姿勢でも良いのですが、習得するまでは出来るだけリラックスする状態が良いかと思います。
自律訓練法は、意志の力で無理やり落ち着かせたりするものではなく、落ち着いている状態をありのまま受け入れるという姿勢が大切なのです。
落ち着いて「いく」でも、落ち着「ける」でもありません。
今の落ち着いている状態を確認すると言いますか、落ち着いている身体と心を、単に落ち着いていると思う事、ただそれだけで良いのです。
自律訓練法を行なっていく中で、なかなか進歩しない方の中に、完璧主義の方が多く見られます。
まだ落ち着けていない、もっと落ち着かなければ、と焦れば焦るほど、習得が遅くなります。
ありのままの自分を受け入れる、心の平穏こそ、その神髄が十分に感じられる状態なのです。
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