不材を以てその天年を終える

あるとき、山の中を歩いていると、大きく歪んでいるものの枝振りが素晴らしく見事な大樹がありました。


そこへ一人のきこりが来たのですが、その木を切ろうとはしません。


なぜ切らないのかと尋ねてみると、歪んでいるし、大きすぎるから切っても使い物にならないんだと答えました。


つまり、この木はほかの木と違って歪んでいたために伐採されずに天寿を全うするまで生きながらえることが出来るのである。


と、このように解釈をしてしまうと、木材として使える木よりも、使い物にならない木のほうが良い、ということになってしまいますが、そうではありません。


正しい解釈は、2つのものを比べ、あれがいいとかここが良くないとか判断して優劣を決めることの無意味さを知ることです。


真っ直ぐであろうと歪みがあろうとそのいずれにも、それぞれに良さがあり、そういう視点で物事を見て考えるようにしましょう、役に立たなくても立たないなりの良さが必ずあるものですし、役に立つものは立つなりの良さがあるのです。