健康の維持・増進には、運動が欠かせない。
それはほとんどの人が「分かっている事」だと思います。
しかし、それを実践するとなると、大きな困難を伴うようです。
「運動するのが面倒くさい」
「運動するのが嫌い」
「運動する気分にならない」
「運動しても痩せない」
「運動なんかどうやっていいのか分からない」

そのような事が続くうちに、結局何もしないままの日々がズルズルと経過し、気付いた時には筋肉が衰え、脂肪が増え、節々が痛くなったり健康診断で要検査になったりしてしまうのです。
健康な人生にとって、運動をする事は、バランスの良い食事や健やかな睡眠などと共に、ごくごく基本なのです。
運動をする事は何も特別な事ではなく、健康に過ごすために必ず必要な事なのです。
にもかかわらず、面倒だとか嫌だとか考えている時点で、健康寿命は確実に短くなって、要介護や寝たきりに一歩一歩近づいています。
なぜ、運動が出来ないのか。
それは、未来を予測する思考回路が働いていない事と、根拠のない安全神話を勝手に作り上げている事です。
過去から現在迄に学んだ経験を活かして、よりよい未来への設計図を作る作業は、「積極的ネガティブマインド」という、もしかしたら危険があるかも・・・だからこうする、という思考回路で行なわなければなりません。
例えるなら、見通しの悪い交差点に差し掛かった時に、「誰かが何かが飛び出してくるはずは無い、今までもずっとそうだった。だからスピードを出して侵入しても事故など起こるはずがない」と考えるのではなく、「もしかすると誰かが何かが飛び出して衝突してしまうかもしれない、今までは大丈夫だったが今日は違うかもしれないから、スピードを落として侵入しよう。そうすることで自分も含めてみんなが安心できる」と考え、安全運転を心掛けるというような考え方です。
つまり、自分だけは大丈夫、TVなどで将来訪れる超高齢化社会で起こる寝たきりや要介護の問題にどれだけ警鐘が鳴らされても、自分には関係ないとしか思えないようであれば、そう遠くない未来に想定外の事態が起こる可能性が高いのです。
今、運動をしていなくても大丈夫なのだから、これから先もきっと大丈夫。
この公式は「健康」には当てはまりません。
出来るだけ早く気付いて、運動習慣を身に付けていただきたいと思います。