骨盤の歪みを気にされている方が非常に多いのですが、とても疑問に思う事があります。
どこかで言われたことがずっと心に残っていて、なんとなくそう思うというレベルではなく、絶対に骨盤が歪んでるという確信に取りつかれてしまっているようなお話を耳にする事がありますが、その際に、では骨盤がどのように歪んでいるのですか?とお伺いしても、的を得たお答えをされる方はほとんどいらっしゃいません。

これは「身体の不調の原因は骨盤の歪みにあり」という何らかの情報が頭の片隅に残っていて、誰かに言われた骨盤が歪んでますという一言と結びついてしまい、ご自身の不調の原因は骨盤の歪みにあるに違いないという確信に変わったのだと思われます。
ですので、骨盤が左右に歪んでいるのか、前後に歪んでいるのか、全体が歪んでいるのか、どれ位歪んでいるのか、これらをお伺いしてもほとんどが「分からない」のです。
つまり、どの部分がどのように歪んでいるか分からないにもかかわらず、とりあえずお身体の不調を、骨盤が歪んでいるという耳馴染みのある言葉に当てはめてしまい、そうと思い込んでしまっているのです。
これは、得体の知れないモノよりも、耳にした事のあるモノの方が安心するという心理から起こるのですが、似たようなモノでは腰の痛みの「ヘルニア」や膝の痛みの「軟骨の擦り減り」が挙げられます。
骨盤の歪みは通常の生活を送る中で自然に起こり得ることで、骨格図のような左右前後に完璧な骨盤など有り得ません。
骨盤が歪んでいるから、骨盤を整えてもらえば全てがバラ色という発想は、短絡的すぎて信用できません。
なんでもかんでも骨盤が歪んでいるから不調なんだという思い込みを少し減らした上で、骨盤周りや背骨周りを整える運動を毎日少しずつ行なうと気付かないうちに身体が楽になっていきます。
スポンサーリンク