
この最大の原因は、幼いうちから家庭において「片付け」をしっかりと教え込んで躾けられてこなかったからです。
片付けは、表面的には出したものを元に戻すという単純作業のように思われますが、実はそうではありません。
モノを片付けるには、自分にとって何が必要で何が必要で無いのか、
よく使うものは手前に、あまり使わないものは奥へ、
モノの大きさや重さ取り出しやすさ取り出しにくさなど、あらゆる事を総合的に認知し、判断し、実行する能力を養うための大切な事柄なのです。
そして、それは成長に欠かせない「自立心」を目覚めさせ、自分の事が自分で出来る子供に成長していくのです。
ですから、逆に片づけが出来ない子供の多くは、自立心がキチンと身につかず、自分のことが自分では判断出来ず、常に親に依存してしまうようになります。
何でもかんでも親にしてもらって当たり前という親任せの甘え体質が染み付いてしまい、健全な精神的成長が妨げられます。
自発的な行動が苦手なため、片付けはおろか、自分から勉強しよう、自分の力で起床しようという発想が乏しく、親から「勉強しなさい!!」と叱られるまで勉強をしようとしない、または言われてもしない、そしていくつになっても朝は必ず親に起こしてもらわないと起きる事が出来ないというように成長してしまうのです。
遠足や旅行に行く際の準備も、自分に何が必要なのか想像して選択決定する事が出来ないので、親に手伝ってもらわないといつまでも終わらず、グズグズしてしまう。
学校で必要なモノ、必要なコトが判断出来ないため、提出物が揃えられなかったり、伝えられなかったりするので、後になって本人だけでなく親が困ることにもなります。
これは、成長し仕事をするような年齢になってもその癖は直らないと言われています。
このような事にならないためにも、幼い頃から「片付ける」という躾は、何よりも優先して行なうようにしましょう。
片づけが出来る子供は、親が口うるさく言わなくても、自分から勉強するそうです。
それは、なぜ勉強しなければいけないのか、勉強することの意味を自分で認識出来ているからで、それは運動や友達との関係においても同じことなのです。
子供の自立心を育てる。
これが「片付け」の本質なのです。
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