ヘリコプター

社会問題化して久しい「モンスターペアレント」ですが、最近ではその進化系とされる「ヘリコプターペアレント」というモノがあるようです。

 

 

「モンスターペアレンツ」は、我が子可愛さに、学校や先生・教育委員会などに対し自己中心的・理不尽な要求を高圧的な態度で行なう「化け物親」の事ですが、「ヘリコプターペアレント」は子供に対する過保護・過干渉が限度(常識)を超え、子供の頭上を旋回し続けるヘリコプターのように、つきまとったり指図をしたりします。

 

「子供のため」という自己満足の為に、何かあったらすぐに手助けする、または何かあっては一大事と手や口やお金などあらゆる事柄で介入を行ない、子供の自立心をことごとく潰してしまうような親の事です。

 

「モンスター」は他者に対して常軌を逸した要求や文句や行動を起こしますが、「ヘリコプター」は何でも自分で対処しようとします。

 

子供が何かしようとしたり困ったりすると、すぐに子供の代わりに段取りをしたり問題を解決しようと動き出します。

 

しかし、それでは子供の「自分で考える」という力や、「失敗から学ぶ」という貴重な体験が失われてしまい、判断したり決断したりする事が出来なくなり、次第に親に頼りっきり任せっきりの子供になってしまいます。

 

さらに「ヘリコプター」な親は、自分の言う事さえ聞いていれば子供は何の苦労も無く育つというような考えから、子供は自分の所有物とさえ考えるようになってしまいます。

 

このような環境で育てられた子供は、自分の事が自分で出来ない「親依存」からいつまでも抜け出せないという由々しき状態に陥ってしまいのです。

 

「モンスター」であれ「ヘリコプター」であれ、解決が難しいのは、当の本人(親)はあくまでも子供のために親がやるべき当然の事を最大限やっている、自分は間違っていない、と思い込んでいる事です。

 

これらの解決には「気づかせる事」が肝心なのだそうですが、なかなか難しく、また境界性人格障害が原因となっている場合もあり、困難を極めるというのが現状なのだそうです。

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